1973年のピンボール

ヴィヴァルディ　調和の幻想（調和の霊感）

「第三機動隊が九号館に突入した時にはヴィヴァルディの『調和の幻想』がフル・ボリュームで流れていたということだが、真偽のほどはわからない。」 p7

ハイドン　ト短調ピアノ・ソナタ

「…バリケードがわりの長椅子をくぐった時には、ハイドンのト短調のピアノ・ソナタがかすかに聞こえていた。」p7

動画：第32番　ト短調　第一楽章

ハロー・メリー・ルウ：リッキー・ネルソン

「一九六一年、西暦でいうとそういうことになる。リッキー・ネルソンが『ハロー・メリー・ルウ』を唄った年だ。」p16

ラバー・ボール：ボビー・ヴィー

「…年老いた洋画家だったが、彼は直子が越して来る前の冬、肺炎をこじらせて死んだ。一九六〇年、ボビー・ヴィーが『ラバー・ボール』を唄った年だ。」p17

ペニー・レイン：ビートルズ

「…よく気がつく女の子で、ビートルズの『ペニー・レイン』を(それもサビ抜きで)口ずさむことを別にすればこれといった欠点はなかった。」p32

「女の子は中央のＤＫに座り、『ペニー・レイン』を歌いながら帳簿を整理したり、…」p32

イッツ・ソー・ピースフル・イン・ザ・カントリー：ミルドレッド・ベイリー

 「…夕暮れのゴルフコースを歩いた。僕はミルドレッド・ベイリーの『イッツ・ソー・ピースフル・イン・ザ・カントリー』を口笛で二回吹いた。」p53

モーツァルト

「そして日曜日には鼠は漠然とした気持ちで一日を過ごし、彼女はモーツァルトを弾いた。」p70

ジャンピング・ウィズ・シンフォニィ・シッド：スタン・ゲッツ

「…古いスタン・ゲッツを聴きながら昼間で働いた。…最高のバンドだ。『ジャンピング・ウィズ・シンフォニィ・シッド』のゲッツのソロを…」p73

「僕は腰を下ろしたまま「ジャンピング・ウィズ・シンフォニィ・シッド」のはじめの四小節を口笛で吹いてみた。」p151

「…チャーリー・パーカーの『ジャスト・フレンズ』を聴きながら、『渡り鳥はいつ眠る？』という項を訳し始めた。」p75

「彼女はレコード棚からヘンデルの『レコーダー・ソナタ』をひっぱり出してプレーヤーに載せ、…」p77     動画：ト長調　HWV360

ハンス・マルティン・リンデ

「ハンス＝マルティン・リンデがヘ長調のソナタの最後の一音を吹き終える頃に食事の支度が出来上がった。」p77

「ビートルズの『ラバー・ソウル』だった。『こんなレコード買った覚えないぜ。』僕は驚いて叫んだ。」p78

「結局僕たちは『ラバー・ソウル』の両面を聴きながらコーヒーを飲んだ。」p79

「…双子が残していった『ラバー・ソウル』を聴き、コーヒーを立てた。」p175

「園内のスピーカーで『オールド・ブラック・ジョー』のオルゴールを流した。……無人の墓場に『オールド・ブラック・ジョー』のメロディーが流れる光景はちょっとした見ものだった。」p81

「スピーカーからウェイン・ニュートンの古いメロディが流れ出す。

　『家に早く帰らなくていいのかい？』」p90

動画：ダンケ・シェーン

「レコードを『マッカーサー・パーク』にかえる。

　『ねえ、猫はどんなことを考える？』」p91

「もう誰もミニ・スカートなんてはかないし、ジャンとディーンなんて聴かない。」p102

動画：サーフ・シティ

「古いジーン・ピットニーのレコード…。もはやどこにも行き場所のないささやかなものたちの羅列だ。」p106

動画：Every Breath I Take

「ジューク・ボックスのジャクソン・ファイブ、……まるで夏の盛りがもう一度巡ってきたような夜だった。」p110 　　動画：I Want You Back RARE

「レコードの殆どはバッハとハイドンとモーツァルトだ。」p119

「それに少女時代の名残の何枚かのレコード……。パット・ブーン、ボビー・ダーリン、プラッターズ。」p119

パット・ブーン

ボビー・ダーリン 　　　　動画：マック・ザ・ナイフ

プラッターズ 　　　　動画：オンリー・ユー

「ビックス・バイダーベック、ウディ・ハーマン、バニー・ベリガンといった古いジャズを聴き、煙草をすいながらのんびりと仕事を続け、……」p131

ビックス・バイダーベック 　　　動画：ブルースを歌おう(Singin The Blues)

ウディ・ハーマン 　　動画：Woodchopper's Ball

バニー・ベリガン 　　　動画：言い出しかねて(Ｉ Can't Get Started)